不動産用語集
「重要事項説明書に書いてある言葉が難しい」「相続登記の義務化って何をすればいいの?」——福井市で20年以上不動産に携わる中で、こうしたご質問を数えきれないほどいただいてきました。この用語集は、福井市で不動産の売却・購入・相続・空き家対策を検討されている方が、その場で疑問を解決できるようにまとめたものです。
この用語集のポイント
- 不動産の売買・登記・相続・空き家に関する頻出用語42語を、専門用語が苦手な方にもわかる言葉で解説
- 各用語は「結論の一文」から読めるので、知りたい言葉だけをすぐに確認できます
- 特に相続登記の義務化・空き家特例など、法改正が絡む用語は実務上の注意点も補足しています
- 気になる用語が見つかったら、そのまま無料相談・無料査定にお進みいただけます
目次
1. 売買契約に関する用語
媒介契約
媒介契約とは、不動産の売却や購入を不動産会社に依頼する際に結ぶ契約のことです。「一般媒介」「専任媒介」「専属専任媒介」の3種類があり、それぞれ依頼できる不動産会社の数や、レインズ(不動産流通機構のネットワーク)への登録義務などが異なります。
専属専任媒介契約
専属専任媒介契約とは、1社の不動産会社だけに売却activitiesを依頼する契約形態のことです。自分で買主を見つけた場合でも、その不動産会社を通す必要があります。
実務メモ:その分、不動産会社は5営業日以内のレインズ登録・1週間に1回以上の販売状況報告が義務付けられており、手厚いサポートを受けやすいのが特徴です。
一般媒介契約
一般媒介契約とは、複数の不動産会社に同時に売却を依頼できる契約形態のことです。自由度は高い一方、レインズ登録や報告の義務がないため、会社によって力の入れ方に差が出やすい点には注意が必要です。
重要事項説明書
重要事項説明書とは、契約前に宅地建物取引士が買主・借主に対して、物件の権利関係やインフラ、法令上の制限などを説明するために交付する書面のことです。契約後のトラブルを防ぐための非常に重要な資料です。
手付金
手付金とは、売買契約を結ぶ際に買主から売主へ支払われる金銭のことです。一般的には売買代金の5〜10%程度で、契約解除の際の基準(手付解除)としても機能します。
停止条件付契約
停止条件付契約とは、「住宅ローンの承認が下りること」など、一定の条件が成立して初めて効力が発生する契約のことです。住宅ローン特約付きの売買契約はこの一種にあたります。
瑕疵担保責任(契約不適合責任)
契約不適合責任とは、引き渡した不動産が契約内容と異なっていた場合に、売主が買主に対して負う責任のことです。以前は「瑕疵担保責任」と呼ばれていましたが、2020年の民法改正で「契約不適合責任」に名称・内容が変更されました。
実務メモ:雨漏りやシロアリ被害など、契約時に知っていた不具合は「告知書」で正直に伝えることが、後のトラブル防止につながります。
クーリングオフ
クーリングオフとは、一定の条件下で契約を無条件に解除できる制度のことです。不動産取引では、不動産会社の事務所以外(自宅や喫茶店など)で契約した場合に適用される可能性があります。
2. 価格・お金に関する用語
査定価格
査定価格とは、不動産会社が周辺の取引事例や物件の状態をもとに算出した「売却できると見込まれる価格の目安」のことです。実際の成約価格を保証するものではありません。
路線価
路線価とは、道路に面する土地の1㎡あたりの評価額のことで、相続税・贈与税の算定基準に使われます。国税庁が毎年7月に公表しており、実勢価格(実際の売買価格)の目安の8割程度とされることが多いです。
固定資産税評価額
固定資産税評価額とは、固定資産税や都市計画税、登録免許税などの計算基準となる評価額のことです。市区町村が3年ごとに見直しを行い、実勢価格の7割程度が目安とされています。
坪単価
坪単価とは、土地や建物の価格を「坪(約3.3㎡)」あたりの金額に換算した数値のことです。エリアごとの価格水準を比較する際の目安として使われます。
仲介手数料
仲介手数料とは、不動産の売買を成立させた不動産会社に対して支払う成功報酬のことです。宅地建物取引業法により上限額が定められており、売買価格400万円超の場合は「(売買価格×3%+6万円)+消費税」が上限の目安です。
諸費用
諸費用とは、不動産の売買にかかる仲介手数料以外の費用の総称です。登記費用、印紙税、ローン手数料、引越し費用などが含まれ、売却時・購入時ともに事前に把握しておくことが大切です。
住宅ローン控除
住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用してマイホームを取得した場合に、年末のローン残高に応じて所得税や住民税が軽減される制度のことです。正式名称は「住宅借入金等特別控除」です。
譲渡所得税
譲渡所得税とは、不動産を売却して利益(譲渡所得)が出た場合にかかる税金のことです。所有期間が5年を超えるかどうかで税率が大きく変わるため、売却タイミングの検討材料になります。
3. 権利・登記に関する用語
所有権移転登記
所有権移転登記とは、不動産の所有者が変わったことを法務局の登記簿に記録する手続きのことです。売買・相続・贈与などで所有者が変わる際に行います。
抵当権
抵当権とは、住宅ローンなどの借入の担保として、金融機関が不動産に設定する権利のことです。返済が滞った場合、金融機関はこの権利にもとづき不動産を競売にかけることができます。
抵当権抹消登記
抵当権抹消登記とは、住宅ローンを完済した際に、不動産に設定されていた抵当権を消すための登記手続きのことです。
実務メモ:完済後は自動的に消えるわけではなく、自分で申請しないと登記簿に抵当権が残ったままになります。売却前に必ず確認しておきたい項目です。
登記簿謄本(登記事項証明書)
登記簿謄本とは、不動産の所在地・面積・所有者・抵当権の有無などが記録された公的な証明書のことです。現在は法務局で「登記事項証明書」として発行されています。
地目
地目とは、登記簿上でその土地がどのような用途で使われているかを示す区分のことです。「宅地」「田」「畑」「山林」など23種類あり、地目によって固定資産税評価や利用制限が変わることがあります。
公図
公図とは、土地の大まかな位置や形状、隣接地との関係を示した図面のことです。法務局で取得でき、境界確認の参考資料として使われますが、正確な測量図ではない点に注意が必要です。
境界確定測量
境界確定測量とは、隣接する土地との境界線を、隣地所有者や道路管理者立ち会いのもとで確定させる測量のことです。
実務メモ:境界が未確定のまま売却すると後々トラブルになりやすいため、福井市内でも古くからの住宅地では特に確認をおすすめしています。
越境物
越境物とは、塀や庭木の枝、屋根の一部などが隣地との境界線をまたいで侵入している状態のものを指します。売却時には越境の有無を確認し、必要に応じて覚書を交わすことが望ましいとされています。
4. 相続・空き家に関する用語
遺産分割協議
遺産分割協議とは、相続人全員で、誰がどの財産をどのように引き継ぐかを話し合って決める手続きのことです。合意内容は「遺産分割協議書」にまとめ、相続人全員の実印・署名が必要になります。
法定相続人
法定相続人とは、民法で定められた、財産を相続する権利を持つ人のことです。配偶者は常に相続人となり、そのほか子・直系尊属・兄弟姉妹の順に優先順位が決まっています。
代償分割
代償分割とは、不動産のように分けにくい財産を一人の相続人が取得する代わりに、他の相続人へ現金などで差額を支払う遺産分割の方法のことです。実家を残しつつ公平に分けたい場合によく使われます。
換価分割
換価分割とは、不動産を売却して現金化したうえで、その代金を相続人の間で分ける遺産分割の方法のことです。公平に分けやすい一方、思い出のある実家を手放す判断が必要になります。
相続登記の義務化
相続登記の義務化とは、2024年4月1日から、不動産を相続した人に対して相続登記の申請が法律で義務付けられた制度のことです。相続を知った日から3年以内に登記をしないと、正当な理由がない限り10万円以下の過料の対象となる可能性があります。
実務メモ:2024年より前に相続した不動産もこの義務化の対象です。「名義変更していない実家がある」という方は早めのご確認をおすすめします。
空き家特例(被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除)
空き家特例とは、相続した空き家を一定の要件のもとで売却した場合に、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる税制上の特例のことです。昭和56年5月31日以前に建築された家屋であることなど、複数の要件を満たす必要があります。
実務メモ:要件や適用期限は改正されることがあるため、対象になりそうな場合は早い段階で税理士・不動産会社に確認することをおすすめします。
特定空家等
特定空家等とは、倒壊のおそれがある、衛生上有害である、景観を著しく損なっているなど、放置すると周辺に悪影響を及ぼすと市区町村に認定された空き家のことです。認定されると固定資産税の住宅用地特例が解除され、税負担が大きく増える場合があります。
限定承認
限定承認とは、相続財産の範囲内でのみ、被相続人の借金などのマイナス財産を引き継ぐという相続方法のことです。プラスとマイナスどちらの財産が多いか分からない場合の選択肢になりますが、相続人全員の合意と家庭裁判所への申述が必要です。
相続放棄
相続放棄とは、プラスの財産・マイナスの財産の両方を一切相続しないと家庭裁判所に申述する手続きのことです。相続の開始を知った日から原則3ヶ月以内に手続きする必要があります。
成年後見制度
成年後見制度とは、認知症などにより判断能力が十分でない方に代わって、財産管理や契約行為を行う後見人を選任する制度のことです。相続人の中に判断能力が不十分な方がいる場合、遺産分割協議や不動産売却にはこの制度の利用が必要になることがあります。
5. 住宅の仕様・構造に関する用語
再建築不可物件
再建築不可物件とは、現在の建築基準法上、建物を取り壊すと新たに建て直すことができない土地・建物のことです。多くは「接道義務」を満たしていないことが原因です。
実務メモ:福井市内でも旧市街地には接道条件を満たしていない土地が点在しています。売却・活用の方法が限られるため、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
接道義務
接道義務とは、建築基準法上の道路に、敷地が2m以上接していなければならないというルールのことです。この義務を満たしていない土地は、原則として建物を新築・建て替えすることができません。
建ぺい率
建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積(建物を真上から見た面積)の割合のことです。用途地域ごとに上限が定められており、この割合を超える建物は建築できません。
容積率
容積率とは、敷地面積に対する延べ床面積(各階の床面積の合計)の割合のことです。建ぺい率とあわせて、その土地に建てられる建物の規模を左右する重要な指標です。
用途地域
用途地域とは、都市計画法にもとづき、地域ごとに建てられる建物の種類や用途を制限する区分のことです。「第一種低層住居専用地域」「商業地域」など13種類あり、建ぺい率・容積率にも影響します。
耐震基準(新耐震・旧耐震)
耐震基準とは、地震に対して建物が備えるべき強度を定めた基準のことです。1981年6月1日以降の建築確認から適用されているものを「新耐震基準」、それ以前のものを「旧耐震基準」と呼びます。住宅ローン控除や空き家特例の要件にも関わる重要な分かれ目です。
既存不適合建築物
既存不適合建築物とは、建築当時は適法だったものの、その後の法改正により現在の建築基準法には合致しなくなった建物のことです。俗に「既存不適格」とも呼ばれ、再建築時には現行基準への適合が必要になります。
ホームインスペクション(住宅診断)
ホームインスペクションとは、建築士など住宅の専門家が、構造の劣化状況や欠陥の有無を診断するサービスのことです。中古住宅の売買では、実施することで買主に安心感を与えられ、契約不適合責任をめぐるトラブルの予防にもつながります。
まとめ
不動産の用語は数が多く、一度にすべてを覚える必要はありません。大切なのは、ご自身の売却・相続・空き家に関するお悩みにとって「今、何が重要な言葉なのか」を押さえることです。この用語集に載っていない言葉や、もう少し詳しく知りたい内容がございましたら、遠慮なくお問い合わせください。福井市の地域事情を踏まえたうえで、わかりやすくご説明いたします。
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