福井駅前の風景

不動産用語集

GLOSSARY

「重要事項説明書に書いてある言葉が難しい」「相続登記の義務化って何をすればいいの?」——福井市で20年以上不動産に携わる中で、こうしたご質問を数えきれないほどいただいてきました。この用語集は、福井市で不動産の売却・購入・相続・空き家対策を検討されている方が、その場で疑問を解決できるようにまとめたものです。

この用語集のポイント

  • 不動産の売買・登記・相続・空き家・住宅ローンに関する頻出用語125語を、専門用語が苦手な方にもわかる言葉で解説
  • 各用語は「結論の一文」から読めるので、知りたい言葉だけをすぐに確認できます
  • 特に相続登記の義務化・空き家特例など、法改正が絡む用語は実務上の注意点も補足しています
  • 気になる用語が見つかったら、そのまま無料相談・無料査定にお進みいただけます

目次

1. 売買契約に関する用語

媒介契約

媒介契約とは、不動産の売却や購入を不動産会社に依頼する際に結ぶ契約のことです。「一般媒介」「専任媒介」「専属専任媒介」の3種類があり、それぞれ依頼できる不動産会社の数や、レインズ(不動産流通機構のネットワーク)への登録義務などが異なります。

専属専任媒介契約

専属専任媒介契約とは、1社の不動産会社だけに売却を依頼する契約形態のことです。自分で買主を見つけた場合でも、その不動産会社を通す必要があります。
実務メモ:その分、不動産会社は5営業日以内のレインズ登録・1週間に1回以上の販売状況報告が義務付けられており、手厚いサポートを受けやすいのが特徴です。

専任媒介契約

専任媒介契約とは、1社の不動産会社だけに売却を依頼しつつ、自分で買主を見つけて直接契約すること(自己発見取引)は認められている契約形態のことです。レインズ登録は7営業日以内、販売状況の報告は2週間に1回以上と定められています。
実務メモ:「1社に任せたいが、親族や知人に譲る可能性も残しておきたい」という方に選ばれることの多い契約形態です。

一般媒介契約

一般媒介契約とは、複数の不動産会社に同時に売却を依頼できる契約形態のことです。自由度は高い一方、レインズ登録や報告の義務がないため、会社によって力の入れ方に差が出やすい点には注意が必要です。

レインズ(指定流通機構)

レインズとは、国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営する、不動産会社間で物件情報を共有するネットワークのことです。ここに登録されることで、全国の不動産会社が買主を探せる状態になります。
実務メモ:専任・専属専任媒介では登録が義務です。登録後に発行される「登録証明書」は必ず受け取り、自分の物件が確かに公開されているか確認しましょう。

重要事項説明書

重要事項説明書とは、契約前に宅地建物取引士が買主・借主に対して、物件の権利関係やインフラ、法令上の制限などを説明するために交付する書面のことです。契約後のトラブルを防ぐための非常に重要な資料です。

買付証明書(購入申込書)

買付証明書とは、買主が「この条件で購入したい」という意思を売主に伝えるために提出する書面のことです。購入希望価格・引渡し時期・住宅ローン利用の有無などが記載されます。
実務メモ:法的な拘束力は原則ありませんが、ここから価格交渉が始まります。金額だけでなく「ローンの事前審査を通しているか」も、売主にとって重要な判断材料です。

手付金

手付金とは、売買契約を結ぶ際に買主から売主へ支払われる金銭のことです。一般的には売買代金の5〜10%程度で、契約解除の際の基準(手付解除)としても機能します。

手付解除・違約解除

手付解除とは、相手方が契約の履行に着手する前であれば、買主は手付金を放棄し、売主は手付金の倍額を返すことで契約を解除できる仕組みのことです。一方、正当な理由なく契約に違反した場合の解除は「違約解除」となり、売買代金の10〜20%程度の違約金が発生します。

停止条件付契約

停止条件付契約とは、「住宅ローンの承認が下りること」など、一定の条件が成立して初めて効力が発生する契約のことです。住宅ローン特約付きの売買契約はこの一種にあたります。

住宅ローン特約(白紙解除)

住宅ローン特約とは、買主が住宅ローンの本審査に通らなかった場合に、違約金なしで売買契約を解除できる特約のことです。この解除は「白紙解除」と呼ばれ、手付金は買主に全額返還されます。
実務メモ:特約には「いつまでに」「どの金融機関で」「いくら借りられなければ解除できるか」の期限と条件が書かれています。売主側も、この期限が長すぎないかを確認しておくことが大切です。

買い替え特約

買い替え特約とは、今の住まいが一定期日までに一定額以上で売却できなかった場合に、新居の購入契約を白紙解除できる特約のことです。住み替えを検討する方にとって安全装置になりますが、売主にとっては不確実性が高いため、受け入れられないケースもあります。

告知書(物件状況等報告書)

告知書とは、雨漏り・シロアリ被害・給排水設備の不具合・過去の浸水履歴など、売主が知っている物件の状態を買主に伝えるための書面のことです。
実務メモ:「言わない方が有利」と考えるのは逆効果です。知っていた不具合を伝えずに引き渡すと、契約不適合責任を免責する特約があっても責任を問われる可能性があります。正直に書くことが最大の防御策です。

付帯設備表

付帯設備表とは、エアコン・給湯器・照明・網戸などの設備について、引き渡すもの・撤去するもの・故障の有無を一覧にした書面のことです。「あると思っていた設備がなかった」という引渡し後のトラブルを防ぐために作成します。

心理的瑕疵(事故物件)

心理的瑕疵とは、過去に自殺・他殺・火災による死亡などがあり、買主・借主が心理的な抵抗を感じる事情のことです。国土交通省の「人の死の告知に関するガイドライン」では、告知が必要な範囲の考え方が整理されています。
実務メモ:老衰や病死などの自然死は原則として告知不要とされていますが、特殊清掃が必要になった場合などは告知対象になります。判断に迷ったら自己判断せず、必ず不動産会社に相談してください。

引渡し猶予

引渡し猶予とは、売買代金の決済後も一定期間、売主が物件に住み続けられるようにする取り決めのことです。売却代金で新居を購入する住み替えのケースで使われますが、買主側の同意と金融機関の理解が必要になります。

瑕疵担保責任(契約不適合責任)

契約不適合責任とは、引き渡した不動産が契約内容と異なっていた場合に、売主が買主に対して負う責任のことです。以前は「瑕疵担保責任」と呼ばれていましたが、2020年の民法改正で「契約不適合責任」に名称・内容が変更されました。
実務メモ:雨漏りやシロアリ被害など、契約時に知っていた不具合は「告知書」で正直に伝えることが、後のトラブル防止につながります。売主の責任範囲や免責の考え方は、コラム「不動産売却の「契約不適合責任」とは?」で詳しく解説しています。

クーリングオフ

クーリングオフとは、一定の条件下で契約を無条件に解除できる制度のことです。不動産取引では、不動産会社の事務所以外(自宅や喫茶店など)で契約した場合に適用される可能性があります。

2. 価格・お金に関する用語

査定価格

査定価格とは、不動産会社が周辺の取引事例や物件の状態をもとに算出した「売却できると見込まれる価格の目安」のことです。実際の成約価格を保証するものではありません。

売出価格

売出価格とは、査定価格を参考に、売主が実際に市場へ売りに出す価格のことです。査定価格より高く設定することもできますが、相場から離れすぎると問い合わせが入らず、結果的に値下げを重ねて相場より安く売れてしまうことがあります。
実務メモ:福井市では売出しから3週間で内覧の反応がないと、価格が市場感覚とずれているサインと考えています。

成約価格

成約価格とは、実際に売買契約が成立した価格のことです。ポータルサイトに掲載されている価格は「売出価格」であり、成約価格はそれより低くなることが一般的です。相場を把握するうえでは、成約価格のデータを見ることが重要になります。

実勢価格

実勢価格とは、実際に市場で売買が成立している価格水準のことです。路線価や固定資産税評価額などの公的な評価額とは異なり、需要と供給、物件の個別事情によって上下します。

公示地価・基準地価

公示地価とは、国土交通省が毎年1月1日時点の土地価格を調査して3月に公表するもの、基準地価とは、都道府県が7月1日時点で調査して9月に公表するものです。いずれも土地取引の指標となり、エリアの地価動向を確認する際に使われます。

路線価

路線価とは、道路に面する土地の1㎡あたりの評価額のことで、相続税・贈与税の算定基準に使われます。国税庁が毎年7月に公表しており、実勢価格(実際の売買価格)の目安の8割程度とされることが多いです。

固定資産税評価額

固定資産税評価額とは、固定資産税や都市計画税、登録免許税などの計算基準となる評価額のことです。市区町村が3年ごとに見直しを行い、実勢価格の7割程度が目安とされています。

坪単価

坪単価とは、土地や建物の価格を「坪(約3.3㎡)」あたりの金額に換算した数値のことです。エリアごとの価格水準を比較する際の目安として使われます。福井市の実際の坪単価は、土地・中古戸建・中古マンションの相場ページで公開しています。

仲介手数料

仲介手数料とは、不動産の売買を成立させた不動産会社に対して支払う成功報酬のことです。宅地建物取引業法により上限額が定められており、売買価格400万円超の場合は「(売買価格×3%+6万円)+消費税」が上限の目安です。

低廉な空家等の媒介報酬特例

低廉な空家等の媒介報酬特例とは、価格の低い空き家・土地の売買では、通常の上限額に現地調査等の費用を加えて仲介手数料を受け取れるという特例のことです。2024年7月の改正により、対象は売買価格800万円以下の物件、上限は33万円(税込)に拡大されました。
実務メモ:遠方の相続空き家など、価格は低くても現地調査や測量に手間がかかる案件を、不動産会社が引き受けやすくするための仕組みです。適用には事前の説明と合意が必要です。

諸費用

諸費用とは、不動産の売買にかかる仲介手数料以外の費用の総称です。登記費用、印紙税、ローン手数料、引越し費用などが含まれ、売却時・購入時ともに事前に把握しておくことが大切です。

印紙税

印紙税とは、売買契約書や金銭消費貸借契約書(住宅ローン契約書)などに、収入印紙を貼付する形で納める税金のことです。契約金額に応じて税額が決まり、売買契約書については税額を軽減する特例措置が設けられている期間があります。

登録免許税

登録免許税とは、所有権移転登記や抵当権設定登記など、法務局で登記を行う際にかかる税金のことです。固定資産税評価額や債権額に税率を掛けて計算し、居住用家屋には税率の軽減措置が用意されています。

不動産取得税

不動産取得税とは、売買・贈与・新築などで不動産を取得した際に、都道府県から一度だけ課される税金のことです。一定の要件を満たす住宅・住宅用土地には大きな軽減措置があります。
実務メモ:取得から半年ほど経った頃に納税通知書が届くため、「忘れた頃の出費」になりがちです。購入時の資金計画にあらかじめ入れておきましょう。なお、相続による取得には課されません。

固定資産税の日割り精算

固定資産税の日割り精算とは、引渡し日を基準に、その年の固定資産税・都市計画税を売主と買主で日割り負担する慣行のことです。納税義務者は1月1日時点の所有者である売主のため、買主負担分を決済時に売主へ支払う形で精算します。

住宅ローン控除

住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用してマイホームを取得した場合に、年末のローン残高に応じて所得税や住民税が軽減される制度のことです。正式名称は「住宅借入金等特別控除」です。

譲渡所得税

譲渡所得税とは、不動産を売却して利益(譲渡所得)が出た場合にかかる税金のことです。所有期間が5年を超えるかどうかで税率が大きく変わるため、売却タイミングの検討材料になります。

取得費・譲渡費用

取得費とは購入代金や購入時の諸費用(建物は減価償却後)、譲渡費用とは仲介手数料・解体費・測量費など売却のために直接かかった費用のことです。譲渡所得は「売却価格−取得費−譲渡費用」で計算されるため、この2つを正しく積み上げるほど税負担は軽くなります。
実務メモ:購入時の契約書や領収書が見つからないと、取得費を売却価格の5%として計算せざるを得ず、税額が大きく膨らみます。実家の権利証・契約書一式は捨てずに保管してください。

3,000万円特別控除(居住用財産)

3,000万円特別控除とは、自分が住んでいた(または住まなくなって3年目の年末までの)マイホームを売却した場合に、譲渡所得から最大3,000万円を差し引ける特例のことです。相続空き家に適用される「空き家特例」とは要件が異なる別の制度です。

取得費加算の特例

取得費加算の特例とは、相続税を納めた人が相続財産を売却した場合に、支払った相続税の一部を取得費に加算して譲渡所得を減らせる特例のことです。
実務メモ:使えるのは「相続税の申告期限の翌日から3年以内」の売却に限られます。相続税を納めた不動産の売却を考えているなら、この期限から逆算してスケジュールを組んでください。

3. 権利・登記に関する用語

所有権移転登記

所有権移転登記とは、不動産の所有者が変わったことを法務局の登記簿に記録する手続きのことです。売買・相続・贈与などで所有者が変わる際に行います。

抵当権

抵当権とは、住宅ローンなどの借入の担保として、金融機関が不動産に設定する権利のことです。返済が滞った場合、金融機関はこの権利にもとづき不動産を競売にかけることができます。

抵当権抹消登記

抵当権抹消登記とは、住宅ローンを完済した際に、不動産に設定されていた抵当権を消すための登記手続きのことです。
実務メモ:完済後は自動的に消えるわけではなく、自分で申請しないと登記簿に抵当権が残ったままになります。売却前に必ず確認しておきたい項目です。

登記簿謄本(登記事項証明書)

登記簿謄本とは、不動産の所在地・面積・所有者・抵当権の有無などが記録された公的な証明書のことです。現在は法務局で「登記事項証明書」として発行されています。

表題登記・未登記建物

表題登記とは、建物の所在・種類・構造・床面積など、物理的な状況を登記簿に最初に記録する登記のことです。この表題登記がされていない建物を「未登記建物」と呼びます。
実務メモ:古い実家では「増築部分だけ未登記」というケースが少なくありません。未登記のままでは買主が住宅ローンを組めないことがあるため、売却前に土地家屋調査士へ相談が必要です。

建物滅失登記

建物滅失登記とは、建物を解体・取り壊した際に、その建物が存在しなくなったことを登記簿から消すための手続きのことです。解体から1ヶ月以内の申請が義務付けられており、放置すると固定資産税が課され続けたり、更地としての売却に支障が出たりします。

共有名義・持分

共有名義とは、1つの不動産を複数人で所有している状態のことで、それぞれの所有割合を「持分」と呼びます。相続で兄弟姉妹が共有名義にするケースが典型例です。
実務メモ:共有不動産の売却には共有者全員の同意が必要です。世代が進むほど共有者が増えて連絡もつかなくなるため、「とりあえず共有」は将来の売却を難しくする選択だとお考えください。

相続人申告登記

相続人申告登記とは、2024年4月から始まった、相続人であることを法務局に申し出るだけで相続登記の義務を果たしたとみなされる簡易な手続きのことです。遺産分割協議がまとまらず3年以内に相続登記ができない場合の受け皿になります。
実務メモ:あくまで過料を回避するための暫定措置で、これだけでは名義変更は完了せず、その不動産を売却することもできません。分割協議がまとまり次第、本来の相続登記が必要です。

住所等変更登記の義務化

住所等変更登記の義務化とは、不動産の所有者が引越しや結婚などで住所・氏名を変更した場合に、変更から2年以内の登記申請が義務付けられた制度のことです。2026年4月1日から施行され、正当な理由なく怠ると5万円以下の過料の対象になります。
実務メモ:登記簿の住所が古いままだと、売却時に住所のつながりを証明する書類(戸籍の附票など)を余分に集める必要が出てきます。転居されたら早めに手続きを。

所有不動産記録証明制度

所有不動産記録証明制度とは、ある人が所有している不動産を全国分まとめて一覧で証明してもらえる制度のことです。2026年2月から始まりました。
実務メモ:「親が福井以外にも土地を持っていたかもしれない」という相続のケースで、見落としを防ぐのに役立ちます。相続財産の全体像をつかむ第一歩としてご活用ください。

地目

地目とは、登記簿上でその土地がどのような用途で使われているかを示す区分のことです。「宅地」「田」「畑」「山林」など23種類あり、地目によって固定資産税評価や利用制限が変わることがあります。

農地転用

農地転用とは、農地を住宅用地や駐車場など農業以外の用途に変えることです。農地法にもとづき、市街化区域内では農業委員会への「届出」、それ以外の区域では都道府県知事等の「許可」が必要になります。
実務メモ:福井市周辺では、相続した土地の地目が「田」「畑」のままというケースがよくあります。転用許可が下りない土地は宅地として売却できないため、早い段階での確認が欠かせません。

公図

公図とは、土地の大まかな位置や形状、隣接地との関係を示した図面のことです。法務局で取得でき、境界確認の参考資料として使われますが、正確な測量図ではない点に注意が必要です。

境界確定測量

境界確定測量とは、隣接する土地との境界線を、隣地所有者や道路管理者立ち会いのもとで確定させる測量のことです。
実務メモ:境界が未確定のまま売却すると後々トラブルになりやすいため、福井市内でも古くからの住宅地では特に確認をおすすめしています。

越境物

越境物とは、塀や庭木の枝、屋根の一部などが隣地との境界線をまたいで侵入している状態のものを指します。売却時には越境の有無を確認し、必要に応じて覚書を交わすことが望ましいとされています。

私道負担

私道負担とは、敷地の一部が私道(個人の所有する道路)に含まれている状態のことです。私道部分には建物を建てられず、建ぺい率・容積率の計算にも算入できないため、実際に使える敷地は登記上の面積より小さくなります。

借地権・底地

借地権とは、建物を建てる目的で他人の土地を借りる権利のことで、その土地の所有権側を「底地」と呼びます。借地上の建物を売却するには、原則として地主の承諾と承諾料が必要です。
実務メモ:借地権付き建物・底地はいずれも単独では売りにくい不動産です。地主と借地人が話し合って同時に売る、あるいは権利を交換する(等価交換)方法が有効なこともあります。

実測売買・公簿売買

実測売買とは、実際に測量した面積にもとづいて売買代金を確定する契約方式、公簿売買とは登記簿上の面積のまま売買代金を確定する契約方式のことです。公簿売買では、引渡し後に実測と登記簿の面積が違っていても、原則として代金の精算は行いません。
実務メモ:古くからの住宅地では登記簿の面積と実際の面積がずれているケースが少なくありません。トラブルを避けたい場合は、契約前に実測を済ませておくと安心です。

地積測量図

地積測量図とは、土地の境界・形状・面積を示した測量図面で、法務局に備え付けられているものです。ただし作成時期が古い図面は現在の測量技術・境界確認の水準と異なる場合があり、実際の面積と一致しないこともあります。
実務メモ:地積測量図の有無・作成年代は法務局で登記事項証明書と合わせて取得・確認できます。ない場合は境界確定測量から始める必要があります。

筆界特定制度

筆界特定制度とは、隣接する土地の所有者同士で境界(筆界)について話し合いがまとまらない場合に、法務局の筆界特定登記官が資料や現地調査にもとづいて筆界の位置を特定する制度のことです。裁判による境界確定訴訟より短期間・低コストで解決を図れます。
実務メモ:あくまで筆界(公法上の境界線)を特定する制度で、所有権の範囲(所有権界)を確定するものではない点に注意が必要です。

農地法3条・4条・5条許可

農地法の許可には、農地のまま権利を移す「3条許可」、所有者自身が農地を転用する「4条許可」、転用目的で第三者に譲渡・賃貸する「5条許可」の3種類があります。市街化区域内であれば許可制ではなく届出制で済む場合もあります。
実務メモ:農地の売却・活用を検討する際は、対象の農地がどの区域・種類(甲種農地、第1種農地など)に該当するかによって手続きの難易度が大きく変わるため、早めに農業委員会へ相談することをおすすめします。

4. 相続・空き家に関する用語

遺産分割協議

遺産分割協議とは、相続人全員で、誰がどの財産をどのように引き継ぐかを話し合って決める手続きのことです。合意内容は「遺産分割協議書」にまとめ、相続人全員の実印・署名が必要になります。

法定相続人

法定相続人とは、民法で定められた、財産を相続する権利を持つ人のことです。配偶者は常に相続人となり、そのほか子・直系尊属・兄弟姉妹の順に優先順位が決まっています。

代襲相続・数次相続

代襲相続とは、本来の相続人が被相続人より先に亡くなっている場合に、その子(孫や甥姪)が代わりに相続することです。数次相続とは、遺産分割が終わらないうちに相続人の一人が亡くなり、相続が重なっている状態を指します。
実務メモ:数次相続が重なると、面識のない親族まで相続人に加わり、協議がまとまらなくなります。「実家の名義をまだ変えていない」という方は、関係者が増える前に着手してください。

代償分割

代償分割とは、不動産のように分けにくい財産を一人の相続人が取得する代わりに、他の相続人へ現金などで差額を支払う遺産分割の方法のことです。実家を残しつつ公平に分けたい場合によく使われます。

換価分割

換価分割とは、不動産を売却して現金化したうえで、その代金を相続人の間で分ける遺産分割の方法のことです。公平に分けやすい一方、思い出のある実家を手放す判断が必要になります。

相続税の基礎控除

相続税の基礎控除とは、遺産総額のうち相続税がかからない非課税枠のことで、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します。遺産総額がこの範囲に収まれば、相続税の申告も納税も原則不要です。

小規模宅地等の特例

小規模宅地等の特例とは、被相続人が住んでいた自宅の土地などについて、一定の要件を満たす場合に相続税評価額を最大80%減額できる特例のことです。自宅の土地であれば330㎡までが対象になります。
実務メモ:この特例を使った結果、相続税がゼロになる場合でも「申告」は必要です。申告しなければ適用されないため、税理士への早めの相談をおすすめします。詳しくはコラム「小規模宅地の特例で相続税を大幅減」をご覧ください。

配偶者の税額軽減

配偶者の税額軽減とは、配偶者が相続した財産のうち「1億6,000万円」または「法定相続分」のいずれか多い金額までは相続税がかからない制度のことです。
実務メモ:目先の相続税は抑えられますが、配偶者に寄せすぎると、次にその配偶者が亡くなったとき(二次相続)の税負担が重くなることがあります。一次・二次を通した試算が大切です。

生前贈与(暦年課税・相続時精算課税)

生前贈与とは、存命中に財産を譲り渡すことです。年間110万円の基礎控除を使う「暦年課税」と、累計2,500万円まで贈与税がかからず相続時に精算する「相続時精算課税」の2つの制度があります。
実務メモ:2024年の改正で、暦年課税の相続財産への加算期間が3年から7年へ段階的に延長され、相続時精算課税にも年110万円の基礎控除が新設されました。どちらが有利かは以前と判断が変わっています。

相続登記の義務化

相続登記の義務化とは、2024年4月1日から、不動産を相続した人に対して相続登記の申請が法律で義務付けられた制度のことです。相続を知った日から3年以内に登記をしないと、正当な理由がない限り10万円以下の過料の対象となる可能性があります。
実務メモ:2024年より前に相続した不動産もこの義務化の対象です。「名義変更していない実家がある」という方は早めのご確認をおすすめします。手続きの詳細はコラム「相続登記の義務化と対応」で解説しています。

法定相続情報一覧図

法定相続情報一覧図とは、法定相続人が誰かを一枚の図にまとめ、法務局の認証を受けた書面のことです。無料で必要枚数の交付を受けられ、戸籍の束の代わりに使えます。
実務メモ:相続登記・銀行口座の解約・証券口座の手続きを同時並行で進めたいときに便利です。金融機関ごとに戸籍一式を出し直す手間がなくなります。

自筆証書遺言書保管制度

自筆証書遺言書保管制度とは、自分で書いた遺言書を法務局に預けられる制度のことです。紛失や改ざんのおそれがなくなり、相続開始後の家庭裁判所での「検認」手続きも不要になります。

空き家特例(被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除)

空き家特例とは、相続した空き家を一定の要件のもとで売却した場合に、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる税制上の特例のことです。昭和56年5月31日以前に建築された家屋であることなど、複数の要件を満たす必要があります。
実務メモ:要件や適用期限は改正されることがあるため、対象になりそうな場合は早い段階で税理士・不動産会社に確認することをおすすめします。適用要件はコラム「空き家特例で最大3,000万円控除」で詳しく解説しています。

特定空家等

特定空家等とは、倒壊のおそれがある、衛生上有害である、景観を著しく損なっているなど、放置すると周辺に悪影響を及ぼすと市区町村に認定された空き家のことです。認定されると固定資産税の住宅用地特例が解除され、税負担が大きく増える場合があります。

管理不全空家等

管理不全空家等とは、そのまま放置すれば特定空家になるおそれがあるとして、市区町村が指導・勧告できる空き家の区分のことです。2023年12月の空家対策特別措置法の改正で新設されました。
実務メモ:勧告を受けた時点で、特定空家と同様に固定資産税の住宅用地特例(最大6分の1の軽減)が外れます。「まだ特定空家ではないから大丈夫」とは言えなくなりました。

空き家バンク

空き家バンクとは、自治体が空き家の情報を登録・公開し、利用希望者とつなぐ仕組みのことです。市場に出にくい物件の受け皿になり、自治体によっては改修費の補助制度と組み合わせて利用できます。

相続土地国庫帰属制度

相続土地国庫帰属制度とは、相続した不要な土地を、負担金を納めることで国に引き取ってもらえる制度のことです。2023年4月に開始されました。
実務メモ:建物が残っている土地、担保権がついた土地、境界が不明な土地などは対象外です。申請には審査手数料と、承認後の負担金(原則20万円〜)がかかります。まずは売却できないかを検討したうえでの最終手段とお考えください。

残置物(家財処分)

残置物とは、引渡し時に建物内に残っている家具・家電・生活用品などのことです。原則として売主の負担で撤去してから引き渡しますが、相続した実家では量が多く、費用が数十万円規模になることもあります。
実務メモ:解体を前提とした売却であれば、あえて残置物を残したまま「現況有姿」で引き渡し、解体費に含める方が安く済むケースもあります。処分業者に頼む前にご相談ください。

限定承認

限定承認とは、相続財産の範囲内でのみ、被相続人の借金などのマイナス財産を引き継ぐという相続方法のことです。プラスとマイナスどちらの財産が多いか分からない場合の選択肢になりますが、相続人全員の合意と家庭裁判所への申述が必要です。

相続放棄

相続放棄とは、プラスの財産・マイナスの財産の両方を一切相続しないと家庭裁判所に申述する手続きのことです。相続の開始を知った日から原則3ヶ月以内に手続きする必要があります。

成年後見制度

成年後見制度とは、認知症などにより判断能力が十分でない方に代わって、財産管理や契約行為を行う後見人を選任する制度のことです。相続人の中に判断能力が不十分な方がいる場合、遺産分割協議や不動産売却にはこの制度の利用が必要になることがあります。

5. 住宅の仕様・構造に関する用語

再建築不可物件

再建築不可物件とは、現在の建築基準法上、建物を取り壊すと新たに建て直すことができない土地・建物のことです。多くは「接道義務」を満たしていないことが原因です。
実務メモ:福井市内でも旧市街地には接道条件を満たしていない土地が点在しています。売却・活用の方法が限られるため、早めに専門家へ相談することをおすすめします。

接道義務

接道義務とは、建築基準法上の道路に、敷地が2m以上接していなければならないというルールのことです。この義務を満たしていない土地は、原則として建物を新築・建て替えすることができません。

セットバック

セットバックとは、幅員4m未満の道路(いわゆる2項道路)に接する敷地で、建て替えの際に道路の中心線から2m後退して建物を建てなければならないルールのことです。後退した部分は道路とみなされ、建ぺい率・容積率の計算からも除かれます。

旗竿地(はたざおち)

旗竿地とは、道路から細い通路(竿の部分)が伸び、その奥に敷地(旗の部分)が広がっている形状の土地のことです。同じ広さの整形地より価格は抑えられますが、通路幅が2m未満だと再建築できない点に注意が必要です。

二項道路(42条2項道路)

二項道路(42条2項道路)とは、建築基準法42条2項により「道路とみなす」とされた、幅員4m未満の道のことです。建築確認の際には接道義務を満たす道路として扱われますが、建て替え時にはセットバックが必要になります。
実務メモ:福井市内の古い住宅地には二項道路に接する敷地が多く残っています。役所の建築指導担当窓口で対象の道路かどうかを確認できます。

位置指定道路

位置指定道路とは、宅地分譲などの際に、特定行政庁から建築基準法上の道路として指定を受けた私道のことです。指定を受けることで、接道義務を満たす道路として扱われます。
実務メモ:位置指定道路の維持管理・掘削の際は、道路所有者(沿道の複数の土地所有者であることが多い)全員の承諾が必要になるケースが多いため、権利関係を事前に確認しておくことが重要です。

狭小地

狭小地とは、明確な法的定義はありませんが、一般に15坪(約50㎡)前後より小さい土地のことを指します。3階建てにするなど設計上の工夫で戸建てを建てられるケースもありますが、建築コストが割高になりやすい傾向があります。
実務メモ:「使い道が限られる」と敬遠されがちですが、駅近など立地条件によっては単身者・DINKs向けの需要が根強いエリアもあります。

崖地・がけ条例

崖地とは、一定の高さ・角度以上の傾斜がある土地に接する敷地のことです。多くの自治体は独自の「がけ条例」を定めており、崖の上下に一定の距離(離隔距離)を確保できない場合、建築が制限されたり擁壁の設置が必要になったりします。
実務メモ:福井県内にも山側に近いエリアでは該当する土地があります。該当するかどうかは福井県または福井市の建築指導担当窓口で確認できます。

建ぺい率

建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積(建物を真上から見た面積)の割合のことです。用途地域ごとに上限が定められており、この割合を超える建物は建築できません。

容積率

容積率とは、敷地面積に対する延べ床面積(各階の床面積の合計)の割合のことです。建ぺい率とあわせて、その土地に建てられる建物の規模を左右する重要な指標です。

用途地域

用途地域とは、都市計画法にもとづき、地域ごとに建てられる建物の種類や用途を制限する区分のことです。「第一種低層住居専用地域」「商業地域」など13種類あり、建ぺい率・容積率にも影響します。

市街化区域・市街化調整区域

市街化区域とは、すでに市街地であるか、優先的に市街化を進める区域のことです。これに対し市街化調整区域は市街化を抑制する区域で、原則として住宅を新築できません。
実務メモ:福井市の郊外には市街化調整区域が広がっています。同じ広さの土地でも価格・売りやすさが大きく変わるため、相続した土地はまず区域区分の確認から始めてください。

耐震基準(新耐震・旧耐震)

耐震基準とは、地震に対して建物が備えるべき強度を定めた基準のことです。1981年6月1日以降の建築確認から適用されているものを「新耐震基準」、それ以前のものを「旧耐震基準」と呼びます。住宅ローン控除や空き家特例の要件にも関わる重要な分かれ目です。

既存不適合建築物

既存不適合建築物とは、建築当時は適法だったものの、その後の法改正により現在の建築基準法には合致しなくなった建物のことです。俗に「既存不適格」とも呼ばれ、再建築時には現行基準への適合が必要になります。

建築確認済証・検査済証

建築確認済証とは着工前に法令適合の確認を受けた証明、検査済証とは完成後の検査に合格した証明のことです。
実務メモ:古い建物では検査済証が見当たらないことがあります。ないと買主の住宅ローン審査で不利になったり、将来の増改築が難しくなったりするため、紛失している場合は市の建築指導課で「建築計画概要書」を取得して代替します。

増改築の未登記部分

増改築の未登記部分とは、増築や改築を行ったのに、床面積の変更が登記簿に反映されていない部分のことです。登記上の面積と実際の建物が食い違うため、売却時には建物表題部の変更登記が必要になります。

擁壁(ようへき)

擁壁とは、高低差のある土地で、土砂の崩落を防ぐために設けられる壁状の構造物のことです。古い擁壁は現在の基準を満たしていないことがあり、建て替えの際に造り直しを求められ、数百万円規模の費用が発生する場合があります。

ハザードマップ(水害リスクの説明義務)

ハザードマップとは、洪水・土砂災害・津波などの被害想定区域や避難場所を示した地図のことです。2020年8月以降、不動産の売買・賃貸では、水害ハザードマップ上の物件所在地を重要事項説明で示すことが義務付けられています。
実務メモ:福井市は九頭竜川・足羽川の流域にあたるエリアが多く、購入検討者からも必ず質問が出ます。売主側もあらかじめ確認しておくと商談がスムーズです。福井市内の想定は福井市のハザードマップで確認できます。

省エネ基準適合の義務化

省エネ基準適合の義務化とは、2025年4月から、原則としてすべての新築住宅・非住宅に省エネ基準への適合が義務付けられた制度のことです。断熱性能の高い住宅が標準になる一方、既存住宅との性能差が価格や売りやすさに表れやすくなっています。

長期優良住宅

長期優良住宅とは、耐震性・省エネ性・劣化対策・維持管理のしやすさなどの基準を満たし、行政の認定を受けた住宅のことです。住宅ローン控除・登録免許税・不動産取得税などで優遇を受けられます。

ホームインスペクション(住宅診断)

ホームインスペクションとは、建築士など住宅の専門家が、構造の劣化状況や欠陥の有無を診断するサービスのことです。中古住宅の売買では、実施することで買主に安心感を与えられ、契約不適合責任をめぐるトラブルの予防にもつながります。

既存住宅売買瑕疵保険

既存住宅売買瑕疵保険とは、中古住宅の検査に合格した物件について、引渡し後に見つかった構造上の不具合や雨漏りの補修費用を保険でカバーする仕組みのことです。
実務メモ:売主にとっては契約不適合責任のリスクを抑えられ、買主にとっては安心材料になります。旧耐震の住宅でも、この保険に加入することで買主が住宅ローン控除を使えるようになる場合があります。

6. 住宅ローン・資金計画に関する用語

事前審査(仮審査)

事前審査とは、物件を申し込む前後の段階で、金融機関が年収や勤務先、既存の借入状況をもとに、おおよその借入可能額を判定する審査のことです。
実務メモ:売主から見ると、事前審査を通している買主の申込みは信頼度が高く、価格交渉でも有利に働きます。購入を本気で考え始めたら、物件探しと並行して先に通しておくのがおすすめです。

本審査

本審査とは、売買契約後に、正式な書類を揃えて金融機関が行う最終的な融資審査のことです。健康状態(団信の加入可否)や物件の担保評価も含めて審査され、通常2週間前後かかります。

団体信用生命保険(団信)

団信とは、住宅ローンの契約者が死亡または高度障害となった場合に、保険金でローン残高が完済される保険のことです。民間の住宅ローンでは加入が必須となっているのが一般的です。
実務メモ:健康状態によっては加入できず、それを理由に融資が受けられないことがあります。持病がある方は、団信の条件が緩やかな「ワイド団信」やフラット35(団信任意)も選択肢になります。

変動金利・固定金利

変動金利とは市場金利に応じて返済期間中に金利が見直されるタイプ、固定金利とは一定期間または全期間にわたって金利が変わらないタイプのことです。変動は当初の返済額を抑えやすく、固定は将来の返済額を確定できるという違いがあります。

フラット35

フラット35とは、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する、最長35年の全期間固定金利型の住宅ローンのことです。物件が定められた技術基準を満たす必要がある一方、団信への加入は任意とされています。

返済比率(返済負担率)

返済比率とは、年収に占める年間のローン返済額の割合のことで、金融機関が審査で重視する指標です。一般的には30〜35%以内が目安とされますが、教育費や車のローンを含めた生活実感としては20〜25%程度に抑えると余裕が生まれます。

収入合算(連帯債務・連帯保証)

収入合算とは、夫婦や親子の収入を合わせて借入額を増やす方法のことです。二人とも債務者になる「連帯債務型」と、一方が保証人になる「連帯保証型」があります。
実務メモ:連帯保証型では、保証人側は住宅ローン控除を使えません。どの型を選ぶかで税負担が変わるため、契約前の確認が必要です。

ペアローン

ペアローンとは、夫婦などがそれぞれ別々に住宅ローンを契約し、互いに連帯保証人となる借り方のことです。二人とも住宅ローン控除・団信を利用できる一方、事務手数料や登記費用が2本分かかります。
実務メモ:離婚や一方の退職で返済が難しくなったとき、共有名義かつ2本のローンが残る形になり、売却の手続きが複雑になります。組む前に「解消するときのこと」まで想定しておいてください。

つなぎ融資

つなぎ融資とは、注文住宅の土地代金・着工金・中間金など、住宅ローンが実行される前に必要となる支払いを一時的に立て替える短期の融資のことです。住宅ローン実行時に一括返済しますが、その間の利息と手数料が別途かかります。

住み替えローン(買い替えローン)

住み替えローンとは、今の家を売っても住宅ローンが残ってしまう場合に、その残債と新居の購入資金をまとめて借りられるローンのことです。手元資金が少なくても住み替えられる反面、借入額が物件価格を上回るため審査は厳しく、返済負担も重くなります。

ダブルローン

ダブルローンとは、新居を先に購入したことで、旧居と新居の住宅ローンを一時的に二重で返済している状態のことです。
実務メモ:「新居をゆっくり選べる」のが利点ですが、旧居が想定より長く売れ残ると家計を大きく圧迫します。買い先行で進める場合は、旧居の売却期間を保守的に見積もることが何より大切です。

繰上返済

繰上返済とは、毎月の返済とは別にまとまった金額を返済し、元金を直接減らす方法のことです。返済期間を短くする「期間短縮型」と、毎月の返済額を下げる「返済額軽減型」があり、利息軽減効果は期間短縮型の方が大きくなります。
実務メモ:住宅ローン控除の適用期間中は、繰上返済で残高を減らすと控除額も減ります。控除期間が終わってからの方が得になるケースもあるため、試算してからの実行をおすすめします。

7. 売却の実務・トラブルに関する用語

両手仲介・片手仲介

両手仲介とは、1社の不動産会社が売主と買主の双方を仲介し、両方から仲介手数料を受け取る取引のことです。これに対し、売主側・買主側に別々の会社が入る取引を片手仲介と呼びます。両手仲介そのものは違法ではありませんが、次に挙げる「囲い込み」の動機になり得る点が問題視されています。

囲い込み

囲い込みとは、売却を任された不動産会社が、他社からの問い合わせに「商談中です」などと事実と異なる回答をして紹介を断り、自社で買主を見つけて両手仲介にしようとする行為のことです。
実務メモ:売主にとっては買主候補が減り、売却期間が延びて値下げにつながる不利益しかありません。レインズの「登録証明書」で公開状況を確認する、販売状況の報告内容が具体的かを見る、といった対策が有効です。

販売状況の報告(業務処理状況の報告)

販売状況の報告とは、専任・専属専任媒介契約を結んだ不動産会社が、売主に対して定期的に販売活動の状況を知らせる義務のことです。専任媒介は2週間に1回以上、専属専任媒介は1週間に1回以上と定められています。
実務メモ:「反響なし」だけの報告が続くなら要注意です。問い合わせ件数、他社からの紹介依頼の有無、広告の掲載媒体まで具体的に確認しましょう。

内覧(オープンハウス)

内覧とは、購入検討者が実際に物件を見学することです。特定の日時に広く公開する形式を「オープンハウス」と呼びます。
実務メモ:費用をかけたリフォームより、水回りの清掃・不要品の処分・照明を明るくすることの方が費用対効果は高い、というのが現場の実感です。

価格改定

価格改定とは、売出し後に反響が乏しい場合などに、売出価格を見直すことです。小刻みな値下げを繰り返すと「まだ下がるだろう」と買主に様子見されやすいため、タイミングと下げ幅をまとめて設計することが重要です。

買取(不動産会社による直接買取)

買取とは、不動産会社が買主となって直接物件を購入する売却方法のことです。仲介と比べて価格は相場の7〜8割程度になるのが一般的ですが、短期間で確実に現金化でき、仲介手数料も不要になります。
実務メモ:契約不適合責任を免責にできることが多く、老朽化した実家や、相続で早く現金化して分けたいケースでは有力な選択肢になります。

買取保証

買取保証とは、一定期間は通常どおり仲介で売却活動を行い、その期間内に売れなかった場合にあらかじめ決めた価格で不動産会社が買い取る仕組みのことです。「高く売れる可能性」と「売れ残らない安心」を両立できるため、住み替えのように期限がある売却に向いています。

任意売却

任意売却とは、住宅ローンの返済が困難になった場合に、金融機関の同意を得て抵当権を外してもらい、通常の市場で売却する方法のことです。競売より高く売れやすく、引越し時期などもある程度調整できます。
実務メモ:滞納が続くと競売手続きが進み、任意売却できる期間が終わってしまいます。「返済が厳しい」と感じた段階でご相談いただくほど、選べる手段が多く残ります。

競売

競売とは、住宅ローンの返済が滞った場合に、債権者の申立てにより裁判所が不動産を差し押さえ、入札で売却する手続きのことです。売却価格は市場相場の5〜7割程度になることが多く、引渡し時期も自分では選べません。

リースバック

リースバックとは、自宅を売却して現金化したうえで、その買主と賃貸借契約を結び、そのまま住み続ける仕組みのことです。
実務メモ:売却価格は相場より低く、家賃は相場より高めに設定されるのが一般的です。契約期間が定期借家で更新できない場合もあるため、契約書の期間・更新条件・買戻し条件は必ずご確認ください。

定期借家・普通借家

定期借家契約とは、契約期間の満了により更新なく確実に終了する賃貸借契約のことです。これに対し普通借家契約は、貸主から更新を拒絶するには正当事由が必要で、借主が希望すれば更新されるのが原則です。
実務メモ:リースバックや空き家の一時的な賃貸活用では、期限を確実に区切れる定期借家契約が使われることが多くあります。契約前にどちらの形態か必ず確認しましょう。

まとめ

不動産の用語は数が多く、一度にすべてを覚える必要はありません。大切なのは、ご自身の売却・購入・相続・空き家に関するお悩みにとって「今、何が重要な言葉なのか」を押さえることです。この用語集に載っていない言葉や、もう少し詳しく知りたい内容がございましたら、遠慮なくお問合せください。福井市の地域事情を踏まえたうえで、わかりやすくご説明いたします。

※税率・適用期限・制度の要件は法改正により変更されることがあります。実際のご判断にあたっては、最新の情報を税理士・司法書士などの専門家、または当社にご確認ください。

用語の意味がわかったら、次は無料相談・無料査定へ

「うちの場合はどうなるの?」という個別のご相談も大歓迎です。
しつこい営業は一切いたしませんので、お気軽にご利用ください。

お問合せはこちら 無料売却査定を依頼する