福井市の土地はほぼ全域が盛土規制法の対象に。制度の仕組みと区域指定を解説

福井市はほぼ全域が盛土規制法の対象に

この記事でわかること

  • 「盛土規制法」とは何か、2025年に福井県・福井市で何が変わったか
  • 福井市内の土地がほぼすべて規制区域に入っている理由と、区域の2つの種類
  • 規制区域内で許可が必要になる行為の基準
  • 自分の土地がどちらの区域に該当するか確認する方法

2025年6月30日、福井県・福井市は「盛土規制法」に基づく規制区域を指定し、市内のほぼ全域が対象になりました。「盛土規制法」という言葉を見聞きする機会が増えた一方、具体的にどんな制度なのか、自分の土地がどう関係するのかは分かりにくい面もあります。今回は、この法律の基本的な仕組みと、福井市における区域指定の内容を解説します。

「盛土規制法」とは?2025年に何が変わったか

正式名称は「宅地造成及び特定盛土等規制法」。2021年に静岡県熱海市で発生した土石流災害をきっかけに、盛土による災害リスクへの対応を強化するため、従来の宅地造成等規制法を改正・拡大する形で新しくできた法律です。2023年5月26日に施行されました。

これまでの規制は宅地の造成工事が対象でしたが、新しい法律では農地・森林の造成や、土石を一時的に積んでおくだけの行為も規制対象に加わりました。宅地に限らず、山際の土地全般に関わる法律になったのが大きな変化です。

福井市はほぼ全域が規制区域に(2025年6月30日〜)

福井県・福井市は2025年(令和7年)6月30日付で、この法律に基づく規制区域を指定しました。福井市は独自に区域指定を行っており、無指定の土地がほとんど残らないかたちで、市内のほぼ全域が「宅地造成等工事規制区域」または「特定盛土等規制区域」のいずれかに指定されています。

この2つの区域は、対象となる土地の性質によって分かれています。

  • 宅地造成等工事規制区域:主に市街地など、すでに宅地として利用されているエリアが対象。許可が必要になる基準が比較的厳しめ(高さ1m超の崖が生じる盛土など)
  • 特定盛土等規制区域:農地・森林を含む郊外・山際のエリアが対象。基準はやや緩やか(高さ2m超の崖が生じる盛土など)だが、宅地以外の土地も広く対象になる

どちらの区域に該当するかで具体的な基準が変わるため、山際や郊外の土地を検討する際は、自分の土地がどちらの区域にあたるかを確認しておくとよいでしょう。

規制区域内で許可が必要になる行為

規制区域内では、次のような行為を行う場合に市長の許可が必要です(区域の種類によって細かい数値基準は異なります)。

  • 高さ1m超の崖ができる盛土、2m超の崖ができる切土
  • 盛土と切土を同時に行い、合わせて2m超の崖ができる場合
  • 崖ができなくても、盛土の高さが一定以上(区域により2m超・5m超など)ある場合
  • 造成面積が一定規模(区域により500㎡超・3,000㎡超など)を超える場合

また、土地所有者には工事の有無にかかわらず、土地を常時安全な状態に維持する責務があると定められています。自分で工事をしていなくても、既存の擁壁や盛土を保有しているだけで、この責務の対象になります。

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自分の土地が該当するかどうかの確認方法

所有・購入を検討している土地が、どちらの規制区域に該当するかは、次の方法で確認できます。

  • 福井市ホームページの規制区域図(PDF)で、該当エリアがどちらの区域に入っているか確認する
  • 福井県土砂災害等警戒区域等管理システムで、対象地の座標から規制区域を確認する
  • 土地を購入する場合は、重要事項説明で規制区域に該当するかどうかの説明を受ける
  • 不明な点は福井市都市計画課(0776-20-5450)へ問い合わせる

福井市はほぼ全域が対象区域になっているため、「該当するかどうか」自体は、基本的にどの土地でも該当する前提で考えて差し支えありません。むしろ「宅地造成等工事規制区域」「特定盛土等規制区域」のどちらに該当するかを確認しておくことが実務上のポイントになります。あわせて、洪水・土砂災害などの想定区域は福井市のハザードマップで確認できます。

まとめ

  • 2025年6月30日、福井市はほぼ全域が「盛土規制法」の規制区域に指定された
  • 規制区域には「宅地造成等工事規制区域」(主に市街地)と「特定盛土等規制区域」(郊外・山際を含む)の2種類があり、基準が異なる
  • 規制区域内では一定規模以上の盛土・切土に市長の許可が必要で、土地所有者には常時の安全維持責務がある
  • 該当区域は福井市の区域図や福井県のシステムで確認できる

個別の許可申請や区域指定の詳細な確認は福井市都市計画課が窓口となりますが、土地の購入・売却に関するご相談は私たちにもお気軽にお尋ねください。

春山不動産 代表者 間 麗

福井市の不動産売買のご相談

この記事を書いた人:代表者 間 麗 (はざま あきら)

福井市の「春山不動産」代表。不動産業界歴20年の知見を活かし、不動産売買・賃貸の仲介から、管理、コンサルティング、相続・空き家・建物解体、住宅ローンのご相談まで、一人ひとりに寄り添い手厚くサポートいたします。