福井市の旧市街地でよくある「売れない実家」。原因と対策

福井市の旧市街地でよくある「売れない実家」。原因と対策

この記事でわかること

  • 福井市の旧市街地(木造住宅が密集する古い路地沿いなど)では、「再建築不可物件」「旧耐震基準物件」が「実家が売れない」原因になっていることがある
  • 再建築不可物件は、隣地交渉や許可申請など再建築を目指す対応が長期化・不確実になりやすく、多くの場合は解体して更地にする方が現実的
  • 旧耐震基準物件も、耐震診断・証明書取得に時間と費用がかかるため、解体して更地で売る方がスムーズなケースが多い
  • どちらも、早い段階で「解体を前提にした売却」を選択肢に入れることで、判断や売却活動をスムーズに進めやすくなる

「実家を売りに出しているが、なかなか買い手がつかない」「不動産会社に査定を頼んだら、思ったより低い金額を提示された」——福井市の旧市街地に実家をお持ちの方から、こうしたご相談をいただくことがあります。原因の一つとして多いのが、「再建築不可物件」や「旧耐震基準物件」に該当しているケースです。今回は、この2つがなぜ売却の壁になるのか、そしてどう考えるのが現実的なのかを、空き家等実態調査員としての現場の視点も交えて解説します。

原因1:再建築不可物件(接道義務を満たしていない)

建築基準法では、建物を建てる敷地について「幅員4m以上の道路に2m以上接していること」という接道義務が定められています。この条件を満たさない土地は、今建っている建物を解体してしまうと、再び建物を建てることができません。これが「再建築不可物件」です。

福井市の旧市街地では、戦前から続く狭い路地に面した住宅や、奥まった敷地にある住宅が今も残っており、こうした立地では接道義務を満たしていないケースが見られます。

再建築不可物件が売りにくい主な理由は、次の2点です。

  • 住宅ローンが通りにくい:金融機関は「建て替えができない」ことを理由に担保評価を低く見る傾向があり、買主が住宅ローンを組みにくい
  • 買い手が限られる:現金一括で購入し、リフォーム前提で活用する投資家や、隣地の所有者など、限られた層が主な買い手になりやすい

再建築不可物件のまま買い手を探し続けると、時間がかかるうえに住宅としての需要はかなり限られます。実務上は、次のように考えるのが現実的です。

  • 解体して更地にする:建物の老朽化・維持コストを考えると、多くの場合は解体して更地として売却する方がスムーズです。再建築不可の土地であっても、隣接する土地の所有者が「自分の土地を広げたい」という目的で購入するケースや、駐車場・資材置き場など建物を必要としない用途での需要があります
  • 隣地の一部を購入・借用する、43条但し書き許可を申請する:再建築可能にできれば資産価値は上がりますが、隣地所有者の協力や自治体の許可が前提となり、時間も専門知識も必要です。早めに売却したい場合には、現実的な選択肢とはいえないケースが多いといえます

「まずは解体してよいのか」「解体費用の目安はどれくらいか」といった点も含めて、早い段階で不動産会社に相談することをおすすめします。

「うちの実家、解体した方がいいのか知りたい」という方はご相談ください

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原因2:旧耐震基準物件(1981年5月31日以前の建築確認)

1981年6月1日、建築基準法の耐震基準が大きく改正され、現在の「新耐震基準」が定められました。これより前の建築確認で建てられた建物は「旧耐震基準」の建物にあたり、現行基準の耐震性を満たしていない可能性があります。福井市の旧市街地には、この時期以前に建てられた木造住宅も少なくありません。

旧耐震基準物件が売りにくい理由は、次の通りです。

  • 住宅ローン審査で不利になりやすい:金融機関によっては、耐震性への懸念から融資額を抑える、審査が厳しくなるといった対応を取ることがある
  • 住宅ローン控除の要件を満たしにくい:住宅ローン控除は原則として1982年(昭和57年)1月1日以降に建築された住宅が対象とされている

耐震基準適合証明書の取得には、耐震診断や書類作成などの手間・費用がかかり、必ず発行できるとは限りません。実務上は、次のように考えるのが現実的です。

  • 解体して更地で売る:耐震性に不安が残る建物をそのまま売るより、解体して更地にする方が買い手を見つけやすく、価格交渉のハードルも下がります
  • 耐震基準適合証明書を取得する:買主が住宅ローン控除などの税優遇を重視する場合は選択肢になりますが、時間と費用がかかるため、まずは不動産会社に必要性を確認してから判断するのが確実です

「耐震診断や証明書取得にどこまで時間をかけるべきか」も含めて、早めに売却を依頼する不動産会社に相談することをおすすめします。

現場でよくある失敗例と対策

空き家の現地調査や売却のご相談を通じて、実際によく見られるパターンをご紹介します。

  • 失敗例1:隣地交渉や43条但し書き許可など再建築の可能性にこだわり続け、時間と費用をかけたものの実現できず、結局解体して売却することになった
  • 失敗例2:普通の更地と同じ感覚で売却価格を見積もっていたが、再建築不可のままでは買い手が限られ、想定よりかなり安い金額でしか売れなかった
  • 失敗例3:耐震基準適合証明書の取得に時間と費用をかけたが、結局買い手がつかず、最終的に解体して売却する結果になった

こうした失敗を避けるための対策は次の3点です。

  • 再建築や耐震証明書の取得にこだわる前に、解体して更地で売る場合の価格・スケジュールも並行して確認する
  • 再建築不可の土地は、通常の更地とは買い手の層・価格感が異なることを踏まえて査定を依頼する
  • 「今すぐ解体すべきか」を自己判断せず、早めに不動産会社に相談し、複数の選択肢を比較する

実家を手放すことに気持ちの迷いがある方は、実家を売るのは悲しい…と迷う方へ|気持ちの整理と、後悔しない進め方もあわせてご覧ください。

まとめ

  • 福井市の旧市街地では、接道義務を満たさない「再建築不可物件」、1981年5月31日以前建築の「旧耐震基準物件」が、実家が売れにくい原因になっていることがある
  • 再建築不可物件は、隣地交渉や許可申請より、解体して更地にする方が現実的でスムーズなケースが多い
  • 旧耐震基準物件も、耐震基準適合証明書の取得にこだわるより、解体して更地で売る方がスムーズなケースが多い
  • 「解体すべきかどうか」も含めて、早めに不動産会社へ相談することが第一歩

「実家がこの2つに当てはまるかもしれない」という段階でも、まずはお気軽にご相談ください。解体を含めた現実的な選択肢を一緒に整理します。

解体費用や、買い手が見つかるまでの売却活動に時間をかけたくない場合は、当社が直接買主となって現状のまま買い取る「不動産買取」という選択肢もあります。

春山不動産 代表者 間 麗

福井市の「売れない実家」のご相談

この記事を書いた人:代表者 間 麗 (はざま あきら)

福井市の「春山不動産」代表。不動産業界歴20年の知見を活かし、不動産売買・賃貸の仲介から、管理、コンサルティング、相続・空き家・建物解体、住宅ローンのご相談まで、一人ひとりに寄り添い手厚くサポートいたします。

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