福井市の浸水想定区域の家は売れる?売却への影響と、売主が先にやっておくこと

福井市の浸水想定区域の家は売れる?売却への影響と、売主が先にやっておくこと

この記事でわかること

  • 浸水想定区域や土砂災害警戒区域に入っている家でも、売却はできる
  • 買主には、重要事項説明でハザードの説明が行われる。隠すものではなく、先に把握しておくもの
  • 価格や売れ方への影響は、物件ごとに違う。区域に入っているかどうかだけでは決まらない
  • 売主が先にやっておきたいこと4つと、仲介・買取の選び方

「自宅が、ハザードマップの浸水想定区域に入っていた。この家は売れるのだろうか」「実家が土砂災害警戒区域だと言われた。売るときに不利になるのでは」——売却を考える方から、こうしたご相談をいただくことがあります。この記事では、浸水想定区域や土砂災害警戒区域にある家を売るときに、何が起きるのか、売主は何を準備しておけばよいのかを整理します。

結論:区域に入っている家も、売れます

浸水想定区域や土砂災害警戒区域に入っているからといって、売却できなくなるわけではありません。区域内の家も、通常どおり売買されています。

福井市は、九頭竜川・日野川・足羽川などの流域に市街地が広がっています。当社で、国土地理院のハザードマップの画像を福井市の小学校区(48校区)に重ねて集計したところ、想定最大規模の浸水想定区域が、校区の面積の半分以上を占める校区は、48校区のうち30校区ありました。平野部の市街地では、区域に入っている家は珍しくありません。買主の側も、「区域に入っている物件も候補になる」と考えて探している方が少なくありません。

ただし、何も準備せずに売り出すと、話が長引きやすいのも事実です。次の章以降で、その理由と準備を見ていきましょう。

買主には、重要事項説明でハザードが説明される

不動産会社は、売買契約を結ぶ前に、買主へ重要事項説明を行います。2020年(令和2年)8月28日から、この説明の中で、水害ハザードマップを示して、物件の所在地を説明することが義務になっています。また、土砂災害警戒区域に入っているかどうかも、説明の対象です。

つまり、区域に入っているかどうかは、買主に必ず伝わります。売主が黙っていても、伝わらないままにはなりません。問題は、「いつ・どう伝わるか」です。契約の直前に初めて知らされた買主は、気持ちが揺れて、話が止まることがあります。売り出しの段階から、ハザードの状況を前提にして進めたほうが、スムーズです。買主側の目線は、福井市で家を買う前に確認したい水害リスクで解説しています。重要事項説明の全体像は、重要事項説明とは?をご覧ください。

価格や売れ方には、どう影響する?

「区域に入っていると、いくら安くなる」と一律に言い切ることはできません。影響の出方は、物件によって大きく違います。次のような点で、買主の受け止め方が変わります。

確認される点影響が小さく見られやすい場合慎重に見られやすい場合
想定される浸水の深さ0.5m未満など、浅い3m以上など、深い
建物・敷地の条件2階建て以上、基礎や敷地が高い、設備が高い位置にある平屋、基礎が低い、設備が低い位置にある
過去の浸水周辺・敷地で浸水の記録がない浸水した経験があり、対策が不明
避難のしやすさ避難場所が近く、道すじが確保できる避難路が浸水しやすい
火災保険の水災補償補償が付けられる・付いている確認できない

同じ「区域内」でも、条件がよく、情報が整理されている家は、買主が判断しやすく、話が進みます。反対に、情報が曖昧な家ほど、買主は慎重になり、価格交渉が入りやすく、売却に時間がかかる傾向があります。価格は、立地・広さ・築年数・周辺の取引事例など、ほかの要素もあわせて決まります。区域に入っていることだけを理由に、最初から価格を下げすぎる必要はありません。

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売主が先にやっておきたい、4つのこと

1. 住所で、ハザードを確認する

まず、ご自宅の住所で、洪水(計画規模・想定最大規模)と土砂災害警戒区域を確認します。当社の福井市のハザードマップは、住所を入れるだけで調べられます。最終的な確認は、福井市・福井県の公式のハザードマップでお願いします。

2. 過去の浸水の有無と、対策を整理する

その敷地や周辺で、過去に浸水したことがあるか。あった場合は、いつ・どのくらいの被害だったか、どんな対策をしたかを、メモにまとめておきます。売却のときは、物件の状況を買主に伝える書類(物件状況報告書・告知書)にも関わります。事実を隠したり、曖昧にしたりすると、売却後のトラブルのもとになります。どこまで・どう書くかの判断は、仲介する不動産会社と相談して進めましょう。

3. 建物・敷地の条件を整理する

階数、基礎の高さ、敷地が道路より高いか、給湯器やエアコン室外機の位置、止水板や排水の工夫など、買主が気にする情報を整理します。あわせて、火災保険に水災補償が付いているかも確認しておくと、買主の安心材料になります(補償の内容は契約によって異なります)。

4. 売り方の選択肢を比べる

売り方は、1つではありません。ご事情に合う方法を選びます。

項目仲介(市場で買主を探す)買取(不動産会社が買う)
価格の考え方市場価格を目指す。条件がよければ高く売れる可能性がある仲介より抑えめになる傾向
期間買主が見つかるまでの時間がかかる場合がある条件が合えば、短期間で現金化しやすい
向いている場合時間に余裕があり、少しでも高く売りたい早く手放したい、現状のまま売りたい、人に見せたくない

仲介の進め方は福井市の不動産売却(仲介)、買取の考え方は福井市の不動産買取で解説しています。どちらが向いているか迷うときは、先に査定をして、数字を見てから決めて大丈夫です。

現場でよくある失敗例と対策

  • 失敗例1:区域に入っていることを気にして、査定を受ける前から、価格を大きく下げて売り出そうとした
  • 失敗例2:過去の浸水について、記憶があいまいなまま話し、契約後に近隣から別の話を聞いた買主との間で、話がこじれた
  • 失敗例3:区域内だと知られることを避けようとして、売り出しを先延ばしにし、固定資産税や管理の負担だけが続いた

こうした事態を避けるための対策は、次の3点です。

  • 査定の前に、住所でハザードを確認し、わかっていることを整理しておく
  • 過去の浸水の有無・対策は、事実を、そのまま伝える
  • 売り方(仲介・買取)を、査定の数字を見て、比べて決める

まとめ

  • 浸水想定区域・土砂災害警戒区域に入っている家も、売却できる。福井市では、区域内の家は珍しくない
  • 買主には、重要事項説明で、ハザードが必ず説明される。売り出しの段階から、前提にして進めるとスムーズ
  • 価格への影響は、浸水の深さ・建物・避難・保険など、物件ごとに違う。区域に入っているだけで、価格を下げすぎない
  • 先にやること:①住所でハザード確認 ②過去の浸水と対策の整理 ③建物・敷地の条件の整理 ④売り方(仲介・買取)の比較

なお、ハザードマップの区域は、見直されることがあります。物件状況の書き方や、契約上の責任については、個別の事情で判断が変わります。ご判断の前に、仲介する不動産会社や、必要に応じて専門家へご確認ください。「うちの家は区域に入っているが、売れるか知りたい」「査定だけ先に知りたい」といったご相談は、私たちにもお気軽にお尋ねください。

春山不動産 代表者 間 麗

福井市の不動産売却のご相談

この記事を書いた人:代表者 間 麗 (はざま あきら)

福井市の「春山不動産」代表。不動産業界歴20年の知見を活かし、不動産売買・賃貸の仲介から、管理、コンサルティング、相続・空き家・建物解体、住宅ローンのご相談まで、一人ひとりに寄り添い手厚くサポートいたします。

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